福岡県の稲童21号墳(行橋市)や猪熊1号墳(苅田町)に見られる竪穴系横口式石室は、従来の竪穴式石室を用いた古墳とは異なる被葬者層の存在を示しています。奥野正男『騎馬民族の来た道』では、これらの石室が朝鮮半島からの影響を受けた集団によって築かれた可能性が指摘されています。
竪穴系横口式石室の特徴
竪穴系横口式石室は、石材を用いた横口構造を特徴とし、従来の単純な竪穴式石室と比べて築造技術や規模に新しい要素が加えられています。被葬者層の生活様式や社会的地位の違いが反映されていると考えられます。
朝鮮半島との関係
古墳時代後期、日本北部九州では朝鮮半島の技術や文化の影響を受けた集団が流入してきた痕跡があります。特に竪穴系横口式石室の被葬者層は、半島由来の建築技術や埋葬習慣を持ち込んだ可能性が高いとされています。
社会的背景と被葬者層
従来の竪穴式石室の被葬者が地元の豪族や有力者であったのに対し、竪穴系横口式石室の被葬者は、外来文化を背景にした新しい権力層であった可能性があります。この断絶は、文化的・政治的な移行期を示す重要な指標です。
まとめ
稲童21号墳や猪熊1号墳の竪穴系横口式石室は、朝鮮半島由来の文化や技術をもたらした外来集団と関連しており、従来の地元豪族層とは異なる被葬者層を示しています。この点から、九州北部における古墳文化の多様性と外来影響の重要性が理解できます。


コメント