空海の中国での尊称「五筆和尚」にある『五』が指す意味とは?

中国史

平安時代を代表する僧・空海は、書道・仏教・文化面でも高い評価を受けています。その一つとして中国で尊称された『五筆和尚』という名前がありますが、この『五』が何を指すのかを解説します。

『五筆和尚』という称号の由来

空海は遣唐使として中国・唐の長安に渡り、真言密教を学んだ後、帰国しました。その際、書道や漢詩などにも優れた才能を示したとされ、後世に『五筆和尚』という称号で伝えられています。

この呼び名は、中国での逸話に基づくもので、空海が筆を非常に巧みに使ったことから来ています。[参照]

『五』は五つの筆や書体を表す

『五筆』の『五』は、文字通り「五本の筆」あるいは「五つの書法(書体)」を意味しています。伝説によれば、空海は両手・両足にそれぞれ筆を持ち、口にも筆を咥えて合計五本の筆で同時に書をしたためたとされます。この超人的な技量から、中国の人々は彼を『五筆和尚』と称えました。[参照]。

また別の見方として、「五つの主要な書体(楷書・行書・草書・隷書・篆書)」に通じたことを象徴する場合もあり、空海が書道の幅広い技術を身につけていたことを表しています。[参照]

逸話に見る『五』の象徴的意味

伝承では、唐の皇帝憲宗が宮中の書の補修を空海に命じた際、空海は『五本の筆』を同時に操って壁に文字を書いたとされています。この驚異的な場面が『五筆和尚』の逸話として語り継がれ、空海の名声を高めました。

この『五』がどのように使われたかは史実というより伝説的な評価ですが、中国での彼の才能への敬意が込められた尊称と考えられています。

まとめ

空海の尊称『五筆和尚』の『五』は、伝承にある「五本の筆」を象徴しています。これは、空海の卓越した書道技術と多様な書体への熟達を象徴するものであり、中国での称賛の一形態として伝えられてきたものです。

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