今回は、松平越中守殿からの書状の現代語訳をご紹介します。この文書は、江戸時代の武家社会における指示や命令が記されており、当時の言葉遣いや文法に基づいて書かれています。それでは、原文とその意味を解説していきます。
原文
「松平越中守殿より丹阿弥を以て御城附へ
左の通り申し聞かせらる
口上にて申し聞かせられ候書付
この度諸家系譜御用に付差し出すべき旨
相達し候、御三家方よりも別紙の通り
御書き出しこれ有り候様、
家老衆へ
達すべき事
但し諸家へ大目付より相達し候趣、心得のため
相達し候事
綱誠卿より 尾張殿
摂津守義行より 松平摂津守
出雲守義則家共
現代語訳
「松平越中守殿から丹阿弥を通じて、お城に関する通知がありました。以下の通り、申し伝えられた内容です。
今回、諸家の系譜を御用として提出するようにとの命令を受け、御三家の方々からも別紙に記載された通り、書類が提出されるべきとの指示がありました。
また、家老衆に対しても、このことを伝えるようにとの指示があります。
さらに、諸家には大目付を通じてこの件について知らせるべきであり、その意図を理解しておくようにとのことです。
綱誠卿からは尾張殿、摂津守義行からは松平摂津守、そして出雲守義則の家族に対しても関連のある通知があったことが伝えられました。」
解説
この文書は、松平越中守殿からの指示であり、江戸時代の政治的なやり取りを示しています。系譜の提出や家老衆への通知、大目付による指示など、当時の武家社会における決まりや指導体制が反映されています。
また、三家や家老衆といった役職の名前が登場し、それぞれの役割や責任を示している点が特徴的です。こうした書状は、江戸時代の官僚制度や家族制度を理解する上で貴重な資料となります。
まとめ
松平越中守殿からの書状は、江戸時代の社会における指示や命令の一例です。現代語に訳すことで、当時の政治的な構造や、指示の流れをより理解しやすくなります。書状には、家系譜の提出や各家に対する通知など、当時の社会的なルールが色濃く反映されています。
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